脱・価格競争!小さな事業のブランド戦略
「ブランド戦略」という言葉にどんな印象をうけますか?
・大きな会社がやってる戦略
・いっぱいお金かかりそうなやつ
・広告を作って宣伝すること
・何のことか良くワカラナイ
こんな風に「自分には関係ない」もしくは「興味はあるけど手が届かないもの」って思っている方が大半だと思います。
でも小さな事業にこそ「ブランド戦略」が必要なんです。
そしてこの「ブランド戦略」はお金をかけずに行うことも可能です。
まずは、なぜ「小さな事業にこそブランド戦略が必要」なのか?
こちらについて、わかりやすい例を挙げながらお伝えしたいと思います。
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あなたは街にいます。
すると、知らない人がこう話しかけてきました。
「これ、私がつくった ”グーズミー” なんです。5千円で買ってください」
さて、あなたはどうしますか?
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「突然話しかけないでよ」
「だいたいお前だれや」
「グーズミーなんて変なもん買わんわ」
「100円だったら買ってみてもいいけど」
って思いませんでしたか?
・知らない人から
・よくわからない商品を
・いくらで買ってと提案される
これってなんだか納得いかないですよね。
場合によっては恐怖すら感じます。
でもですよ、じつはこれと同じようなことを多くの事業者はやってるんです。しかも日常的に。
(ここでは、このような状態を ”グズーミー化” と呼ぶことにします)
たとえば…
飲食店でよくある「お店の前に掲示しているメニュー」
だいたいのお店で、料理の写真・内容・値段が書いてありますが
初めてのお客さんにとっては
・よく知らない店の
・美味しいかわからない料理が
・それなりの値段で提示されている
という状態。なかなか入りにくいですね。
さらに…
歯科医院の初診にいたっては
・どんなお医者さんで
・どんな治療をされるのか事前にわからず
・価格(費用)の提示は治療が終わった後
という状態。超怖いです。
かなりグズーミー化していますね。
これを脱するのが、ブランド戦略。
1) わたしたちはどんな人(会社)で何を目指し
2) こんなもの(サービスや商品)を提供していて
3) どんな人たちに共感・指示されるものか
を考えていき、商品を買ってもらいやすくしたり、価格競争に陥らない工夫をするのです。
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先ほど出した、2つの例でみてみましょう
[飲食店の場合]
1) 子育てをしながら働ける場を増やしたいと思い、店をオープンした。スタッフは全員子育て中のママ。
2) お子連れにも安心なレストランで、子どもイスや、離乳食のメニューも充実。
3) 小さなお子様のいるファミリーに共感・指示されています。
店頭に、こんな思いが掲げてあったらどうでしょう?
入ったことがなくても、どんなお店か分かりやすいですよね。
小さなお子様のいるファミリーであれば、多少値段が高くても「行ってみたい」と思うのではないでしょうか。
[歯科医院の場合]
1) 生涯自分の歯で食事をとれる人を増やす、それが当院の志である
2) 予防に力を入れ、歯磨きの指導やメンテナンスを重視する。メニューによっては保険が利かない場合も。
3) 予防医学への関心が高い方、ご自身の健康に対する意識が高い方に共感・指示されています。
こんな歯医者さんであったらどうでしょう?
歯の健康が守れるのであれば費用がかかっても構わない、という意識の高い患者様の来院が増えるのではないでしょうか。
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価格競争を脱するために、ブランド戦略がいかに重要か
おわかりいただけたでしょうか?
1) わたしたちはどんな人(会社)で何を目指し
2) こんなもの(サービスや商品)を提供していて
3) どんな人たちに共感・指示されるものか
まずは、この3点をはっきりさせてみましょう。
そして出てきた答えを、今行っている事業と照らし合わせてみましょう。
そうすると、価格競争から脱するための答えが見えてきます。
次回のコラムでは、
脱・価格競争!小さな事業の理念作り
ここを明確にするための方法をお伝えします。