「ホスピタリティの現実」

会社として「おもてなし」を実現する為にはどうすれば良いのでしょうか。
ホスピタリティ業界とは、おもてなしの心をベースとした業種全てですが、レストランであっても販売店であっても、スタッフの接客スキルが販売商品と同じくらいの商品価値となりつつあります。

業界の今後の可能性を挙げると
1、「おもてなし」が重要視されるようになり、スタッフ研修等を実施する企業の増加
2、販売含む、接客業全てのES(従業員満足) CS(顧客満足) の向上による接客業自体の社会貢献
3、日本特有のおもてなしの広がりにより、日本の観光ポテンシャルの増加

現代の店舗運営は、おもてなしの心とビジネススキルの両方を兼ね備えたプレイングマネージャーを育てることが最も重要となります。


*進歩を阻む要素 は多くありますが、主に
1、 現代の家庭環境の影響(相手に対して気付き習慣のないスタッフの増加)
2、 マニュアル絶対視による柔軟性の欠如。(余計な事をさせない、お客様の為であってもマニュアルから外れると叱る上司)
3、昔からのやり方に固執する習慣(うちのやり方だから・・・)

重要な事は会社のトップがおもてなしの考え方を徹底して幹部に落とし込むことです。
現場に任せておいて、「もっとサービスを良く出来ないのか!」と言っている経営者は多くいます。
幹部がマニュアル外対応事例を共有し、お客様の為にマニュアル事態を柔軟進化させる意識の徹底を経営者から繰り返し落とし込むべきでしょう。

部下からの質問や、叱る場合に「うちのやり方だからそうしろ」や「上から言われているから」など、を上司が絶対言わないことも必要です。物事の根拠が解らず、問題解決にならないのです。
なぜこのやり方なのか(お客様にとってこうだから)を理解させるべきです。
社長が言っている、支配人が言っているなど、それぞれ意味があって話されている場合が多いのです。それを伝えないと意味がありません。また、深い考えがないのなら、指示自体がむなしいものになります。

「上からの指示だから」よりも「物の根拠」を説明してあげる事の方が重要なわけです。
また、現場スタッフへの権限移譲も必要ですね。

会社トップの決断でぜひ、幹部の方々に徹底して頂きたいのです。

柔軟な対応をするためには、あらゆる可能性をさぐる努力を経営陣みずから実践することが重要で、そうしないと若いスタッフは、怒られる怖さからマニュアル以外の行動にトライ出来ません。

例えば経営者が、他の店舗にお客として訪れた場合でも、あくまで紳士的に振る舞う事が重要なのです。
お金を払うからといって我がまま押し通すような社長や幹部の多い会社やお店は、従業員にも意識が影響することが多く、長い間には業績も落ちてくることが多いものです。
ホスピタリティに沿った行動を過去の習慣にとらわれることなく管理職が実践し、
出来ない、やらない管理職は時には外す決断も必要になってきます。
マネジメント能力とリーダーシップ能力は別次元の能力です。
役職(肩書)で部下に指示する習慣を改めないと、現場の進歩は進まないことを肝に銘じたいものです。


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